2012年2月8日水曜日

読書日記「企業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと」

ちょっと起業して一発当ててやろうと思い(嘘)、友達に薦められた、「企業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと」というベンチャー企業のファイナンスの本を呼んで見ました。磯崎哲也さんというベンチャービジネスやファイナンスについて書かれたisologueというブログで有名な方です。

この本は、実際に自分が起業した時のイメージを持つために書かれており、起業の流れやファイナンスの仕組み、上場やバイアウトのプロセス、実行時にに気をつけたほうが良いことなどを易しく筆者の経験を交えながら説明してあります。

かなり幅広い事を説明しているので詳細まで紹介することはできませんが、事業計画の作り方、ストック・オプションや種類株式や投資家(VCなど)との交渉の仕方の説明まで含めた資本政策の方法、バイアウトや上場によりどうキャピタルゲインが得られるのかなどまで説明してあります。僕は証券会社に5年間ほど勤務しているので基本的なファイナンスの知識はあるのですが、上場時に何が必要になるかや、種類株式を利用して如何にすべてのステークホルダーの利益を損ねないように増資を行うかなどの説明はとても興味深かったです。

また、日本はベンチャーの市場規模が小さく、「ベンチャーに冷たい」と言われがちですが、実際にはそうではなく足りていないのはアニマルスピリッツをもったイケてる創業者や、それをサポートする仕組みだというのが著者の意見です。

シリコンバレーみたいに次から次へと競争力もスピードもあるスタートアップが湧いて出てくる環境と比べればライバルが少ないですし、サポートしてくれる人は資金政策さえ上手く行けば、競争の少ない分だけ上手く行く可能性が高いのかもしれませんね。

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