2012年4月30日月曜日

JPMorganからグリーへ

新卒で入社して五年間働いたJPモルガン証券を退職して、今月からグリーでSNSの開発に携わることになりました。外資系証券会社のエンジニアからインターネット企業への転職という珍しい転職例なののですが、どのような考えで転職に至ったのか公開できる範囲でまとめました。一番の理由は、世界中の人々の生活を変えつつあるSNSの世界に関わりたかったからです。

まず、JPモルガン証券を退職した理由ですが、従業員のレベルは本当に高く世界中からとびっきり優秀な人達が集まった素晴らしい職場でした。僕は債券システム部という部署にいたのですが、東京オフィスでさえチームメンバーのほとんどが外国人で、毎日のように世界中(ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、香港、ムンバイなど)のメンバーと協力して業務を進めていたので国際感覚はかなり身につきましたし、証券業務のという複雑で専門性の高い知識を身に付けることもできました。勿論、システム開発や運用のスキルも身につきました。

ただ、証券会社ということもありエンジニアが主役ではない点や、大手金融機関ということでコンプライアンスが厳しく社内の手続きが猥雑という点はありました。なので、ここ数年間でFacebookやTwitterを始めとする世界を変えるほどのインパクを持つ新しいWebサービスがどんどん出てきて、Facebookの「The Hacker Way」に象徴されるようなエンジニアが先頭に立って自由にサービスを作り上げていくインターネット業界には強く憧れていました。

数あるインターネット企業の中からグリーを選んだ理由は、SNSに対する興味、エンジニアを重視するカルチャー、積極的な海外展開の三点です。

まず、SNSに対する興味ですが、僕はFacebookのヘビーユーザです。最近はSNSを利用することによって自分のコニュニケーションのスタイルが変わり、時間や場所を越えて効率的にコミュニケーションがとれるようになりました。最近では友達と連絡を取るときにはメールではなくFacebookメッセンジャーで話すことが多いですし、人と知り合うときにも携帯番号などではなくFacebookで友達申請し合うようになっています。グリーのSNSはまだFacebookほど洗練されたものではないかもしれませんが、ゲームとの連携や半匿名性のような特徴を利用してFacebookとはまた違うタイプの面白いプラットフォームになる可能性があると思ってます。

次にエンジニアを重視するカルチャーです。転職にあたって他社ともお話をしたのですが、私が検討した会社の中ではグリーが一番エンジニア主導の会社だというイメージを持ちました。社長が自ら作って始めたSNSサービスが会社の始まりですし、創業時のキープレーヤーの多くがエンジニア出身という点が大きく影響しているからだと思います。会社によってはエンジニアは他の人のアイデアを実現するためのリソースとしての位置づけという印象をもった所もありましたので、そこは大きな魅力でした。

最後に、積極的な海外展開ですが、グリーは世界市場をを狙える日本企業という点でもとても魅力的でした。今までは「世界展開している外資系大企業の東京支社」で働いていたので、意思決定権をもっているマネージャーがロンドンにいたりして、予算や技術的な枠組みがすべて海の向こうで決まった後に僕らがそれに合わせてプロジェクトにアサインされれローカライズするような形でした。なので、程よい規模で世界展開をすべく急激に成長している企業で働けるという点は大きな魅力でした。JPモルガンで海外のエンジニアチームと協力してプロジェクトを進める能力はかなり身についたと思うので、今度は日本から世界へという部分でその能力を活かせたら嬉しいです。

そんな感じで4月頭に入社して丁度一ヶ月経ちますが、基本的にはイメージしていた通りの会社で順調にやってます。特に、前職がマネジメントが強い会社だったこともあってか現場主導の環境にとても心地よさを感じていますし、カルチャーの違い(全然違うよ!)なども楽しめています。その辺りを含めて、まだブログに書きたい事はいくつかありますが、今回はこの辺で。

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